理事長メッセージ

岩手看護学会は、県立大学の卒業生や研究科修了生、地域の看護職者が共に学術的な研究活動ができる場として発足しました。毎年学術集会も開催しており、平成28年度は第9回を迎えます。学術集会は県内、県外の多くの臨床家や看護学生、そして教育・研究者が集い、最新の知見を学び、研究成果を共有する場となっております。特にも岩手県内の臨床家の皆様にとっては、臨床現場で取り組まれた研究成果や実践成果を共有しあう貴重な機会となっております。また、年数回発刊している岩手看護学会誌では、卒業生や研究科修了生の研究成果のみならず、臨床現場での研究成果も投稿いただいております。

臨床現場には、看護実践の過程で得られた貴重な実践知が数多くあるものの、多くの場合は十分に共有されることなく、限られた看護職者によってのみ活用されています。患者とのかかわりを通して得られた豊富な知識を、学術集会で発表し、さらに、論文投稿をすることで、その知見を蓄積することは、新たな実践や研究に取り組む原動力になり、課題解決の糸口にもなると考えます。

また、臨床家と研究者が共に学術論文を作成する過程で、臨床の場で見過ごされていた現象に改めて気づき、思わぬ発見もあると考えています。医療技術の急速な進歩とともに、看護の役割はこれまで以上に重要となってきています。看護の確かな効力を明確にするためには、これまでに積み上げられてきた実践知について、科学的に分析・評価することにより科学知にする必要があります。そのためには、他の学問分野と同様に、多様な分野の研究手法を取り入れ、鋭い洞察力に基づく研究の集積が必要であると考えます。

さらに、斬新な発想で従来とは異なる研究方法論をも確立し、実証研究を推進する必要があります。今後は、臨床家と研究者の確かな連携を一層密にし、共同研究をさらに充実させることが重要です。

実践と実証の研究成果を岩手看護学会の学術集会で発表し、学会誌に集積することにより、この地方の学会が看護学の更なる発展に寄与することを願っております。

平成28年4月

岩手看護学会 理事長
福島裕子

 

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