コラムリレー ~「優秀演題賞」2025 受賞者の声~

2025年10月に開催されました第18回岩手看護学会学術集会(大会長:外舘和佳子氏)では、3題が「優秀演題賞」に選出されました。


受賞者の声②
ICU看護師による早期リハビリテーションの実態調査
坂下 太祐さん(
岩手県立中央病院)

このたびは第18回岩手看護学会学術集会において優秀演題賞という名誉ある賞をいただき心より感謝申し上げます。また、本研究を進めるにあたりご協力いただいたICUスタッフ、ならびにご指導いただいた皆様に深く感謝申し上げます。

発表演題に取り組んだエピソード

昨今のICUでは早期リハビリテーションの重要性が広く認識されており、理学療法士を中心とした多職種による介入が行われています。A病院ICUでは理学療法士が常在し、多職種カンファレンスで患者状態を共有したうえでリハビリテーションの方針を検討しております。また、日常的に看護師と患者情報を共有し、協働して早期リハビリテーションを実施しています。しかしこのようなリハビリテーションを行っていても、中には尖足や拘縮が起こってしまう患者もおり、リハビリテーション実施時間以外にも看護師が主体的にリハビリテーションを実施することができれば、さらに患者のADL改善につながるのではないかと考え、本研究に取り組みました。

発表演題をまとめる際に工夫したこと、苦労したこと

発表演題をまとめる際には、ICU看護師の早期リハビリテーションに対する認識や実施状況が分かりやすく伝わるよう、アンケート項目の内容や結果の整理について工夫しました。特に、開始基準や中止基準の理解度、不安の有無、実施状況などを項目ごとに整理し、現状の課題が明確になるよう意識しました。一方で、アンケート結果をどのように考察につなげるかという点に苦労しました。結果を単に示すだけでなく、なぜそのような結果になったのかを臨床の状況と照らし合わせて考察する必要があり、まとめ方に悩むことも多くありました。

今後の展望

今回の研究では、ICU看護師が早期リハビリテーションの重要性を理解している一方で、開始基準や中止基準の理解が十分ではないことが不安につながっている可能性が明らかになりました。今後はこの結果を踏まえ、早期リハビリテーションの開始基準や中止基準、観察ポイントをスタッフ間で共有し、看護師が安心して重症患者のリハビリテーションに関わることができる体制づくりに活かしていきたいと考えています。また、理学療法士をはじめとした多職種と連携しながら、看護師が日常ケアの中で主体的に早期リハビリテーションに関わることで、患者の早期離床や機能回復につながる看護実践を推進していきたいと思います。
今回の受賞を励みに、臨床の中で感じた課題を大切にしながら、看護の質向上につながる取り組みを今後も継続していきたいと思います。
最後に、このような機会を与えて下さった学会関係者の皆様に心よりお礼申し上げます。

2026/3/23 掲載

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